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2026.05.19

キャリアアップ助成金の申請手順を宮古島・石垣島の事業者向けに完全解説【2026年度版・書類チェックリスト付き】

この記事でわかること

・キャリアアップ助成金2026年度の6コースと支給額一覧

・正社員化コースの申請手順を「計画書届出→転換→申請」の順でステップ解説

・申請に必要な書類チェックリスト(そのまま使えます)

・受給を逃す失敗パターン5選と対策

・宮古島・石垣島での活用事例(飲食・観光・介護)

「パートさんを正社員にしたいが、コストが心配」——宮古島・石垣島の経営者からよく聞く悩みです。そこで活用したいのがキャリアアップ助成金です。非正規労働者を正社員に転換すると、1人あたり最大80万円が支給されます。

観光・飲食・介護など人手不足が深刻な離島の業種こそ、この助成金を使って人材の定着と採用力強化を同時に実現できます。本記事では、2026年度(令和8年度)の制度内容と申請手順を実務的に解説します。

キャリアアップ助成金とは

キャリアアップ助成金は、非正規雇用労働者(パート・アルバイト・有期契約社員など)のキャリアアップを促進するために、厚生労働省が設けた助成金制度です。正社員化や処遇改善に取り組む事業者に対し、かかった費用の一部を国が助成します。

制度の基本情報(2026年度)

項目内容
所管厚生労働省
申請窓口事業場所在地を管轄する都道府県労働局(沖縄の場合:沖縄労働局)
対象雇用保険適用事業主(中小企業・個人事業主を含む)
主なコース数6コース
最大支給額80万円(正社員化コース・重点支援対象者1人あたり)
支給までの期間申請からおおむね1年程度

6つのコースと支給額一覧

正社員化コース(最もよく使われるコース)

有期雇用・パート・アルバイトを正社員(無期雇用フルタイム)に転換した場合に支給。

転換区分重点支援対象者それ以外
有期雇用→正規雇用80万円60万円
無期雇用→正規雇用40万円30万円

※重点支援対象者:母子家庭の母、父子家庭の父、生活保護受給者など

障害者正社員化コース

障がいのある有期雇用労働者を正社員に転換した場合に支給。

支給額:90万円〜120万円(障害の程度・雇用形態により異なる)

賃金規定等改定コース

全非正規労働者の基本給を3%以上引き上げた場合に支給。

支給額:引上げ率・人数に応じて1人あたり4万円〜7万円

賞与・退職金制度導入コース

非正規労働者に対して賞与または退職金制度を新設した場合に支給。

支給額:40万円〜56.8万円(制度の種類により異なる)

賃金規定等共通化コース

正規・非正規で共通の賃金規定を整備した場合に支給。

支給額:60万円

短時間労働者 労働時間延長支援コース(2026年度新設)

週の所定労働時間を延長し社会保険を適用した場合に支給(旧「社会保険適用時処遇改善コース」の後継)。

支給額:最大75万円(小規模企業)

宮古島・石垣島での活用が多いコース:
飲食・観光・介護の事業者では「正社員化コース」が最多。繁忙期のみ雇用していたスタッフを通年雇用の正社員に転換する際に特に有効です。また「賞与・退職金制度導入コース」は、定着率改善を狙う離島の事業者にも活用が広がっています。

正社員化コース:申請の流れ(7ステップ)

キャリアアップ助成金の申請で最も重要なのは「順序を守ること」です。取組を実施する前に必ず計画書を届け出ないと、支給されません。

  1. キャリアアップ管理者を選任する 事業所ごとにキャリアアップ管理者(労務管理を担当できる者)を1名選任します。事業主本人でも可。
  2. キャリアアップ計画書を作成・届出する(転換実施の前日まで) 計画期間(3〜5年)・対象労働者・取組内容を記載した「キャリアアップ計画書」を作成し、取組実施の前日までに管轄の労働局(沖縄労働局)へ届出します。2026年度から事前認定が不要になり「届出のみ」に簡素化されました。
  3. 就業規則に正社員転換ルールを明記する 「〇ヶ月以上勤務し、一定の評価を得た有期雇用労働者を正社員に転換できる」旨の規定を就業規則に追記します。規定のない転換は助成金対象外となります。
  4. 対象労働者を正社員に転換する 転換日に正規雇用の雇用契約書(または労働条件通知書)を取り交わします。転換前の雇用期間が6ヶ月以上あることが条件です。
  5. 転換後の賃金を3%以上引き上げる 転換前の基本給と比較して、転換後の基本給を3%以上増額します。この要件は必須であり、引上げ額の計算書を申請時に提出します。
  6. 転換後6ヶ月間、正社員として継続雇用する 転換後6ヶ月分の賃金を支払います。この期間中に雇用が終了すると受給できなくなります。
  7. 支給申請書を提出する(6ヶ月賃金支払い日の翌日から2ヶ月以内) 6ヶ月分の賃金支払いが完了した翌日から2ヶ月以内に、支給申請書と添付書類を管轄の労働局に提出します。この期限を1日でも過ぎると不支給になります。
絶対に守るべき順序:
キャリアアップ計画書の届出 → 就業規則の整備 → 正社員転換 → 6ヶ月継続雇用 → 申請
この順番を守らないと、どれだけ良い取組でも助成金は受給できません。

必要書類チェックリスト

以下の書類を事前に準備しておくと、申請がスムーズです。

届出時(STEP2)に必要な書類

  • キャリアアップ計画書(様式第1号)
  • 就業規則または労働協約(正社員転換規定が記載されているもの)の写し
  • キャリアアップ管理者の選任に関する書類(議事録等)

支給申請時(STEP7)に必要な書類

  • キャリアアップ助成金支給申請書(様式第3号)
  • 正社員化コース内訳(様式第3号・別添様式1-1)
  • 対象労働者詳細(様式第3号・別添様式1-2)
  • 支給要件確認申立書(共通要領様式第1号)
  • キャリアアップ計画書の写し(届出済みのもの)
  • 転換前・転換後の就業規則または労働協約の写し
  • 転換前・転換後の雇用契約書または労働条件通知書の写し
  • 対象労働者の雇入れ日が確認できる書類(雇用契約書・雇用保険被保険者証等)
  • 転換前・転換後の賃金台帳(6ヶ月分)の写し
  • 賃金3%以上増額に関する計算書
  • 転換前・転換後の出勤簿またはタイムカードの写し(6ヶ月分)
  • 支払方法・受取人住所届
申請書の様式は厚生労働省公式サイトからダウンロード可能です。
様式ダウンロード(令和7年7月以降):https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000118801_00016.html

受給を逃す!失敗パターン5選

失敗1:計画書の届出より先に転換してしまった

最も多い失敗です。「計画書を出す前に、もう辞令を出してしまった」というケース。キャリアアップ計画書の届出は必ず転換実施の前日までに行う必要があります。転換後に届出を出しても受給できません。

失敗2:申請期限(2ヶ月以内)を1日でも過ぎた

6ヶ月分の賃金支払い完了日の翌日から2ヶ月以内という期限は厳格です。カレンダーに申請期限を明記し、1ヶ月前からリマインダーを設定することをおすすめします。

失敗3:転換後の賃金引上げが3%に届かなかった

3%の計算を誤るケースがあります。基本給のみで計算するのか、手当を含めるのかの判断を誤ると不支給になります。申請前に社労士や労働局に確認することを強く推奨します。

失敗4:就業規則に転換規定を書いていなかった

正社員転換の規定が就業規則に明記されていないと、要件を満たしません。転換前に必ず規定を追加し、労働基準監督署への届出(10人以上の事業場は義務)も完了させてください。

失敗5:対象外の親族を申請した

事業主の3親等以内の親族(配偶者・子・父母・兄弟姉妹など)は対象外です。家族経営の事業者では注意が必要です。

不正受給のリスク:虚偽申請が発覚した場合は、受給額の全額返還に加えて20%の違約金が課せられ、以降5年間すべての助成金受給が不可になります。書類はすべて正確に作成してください。

宮古島・石垣島での活用事例(イメージ)

業種 活用シーン 受給額の目安
飲食業 繁忙期のみのアルバイトスタッフを正社員に転換。通年雇用で繁忙期も安定した戦力を確保 60〜80万円/人
観光・宿泊業 フロント・客室担当のパートを正社員化。マルチタスクで繁閑差に対応できる体制を構築 60〜80万円/人
介護・福祉 パートヘルパーを正社員化。資格取得支援と組み合わせて定着率を向上 60〜80万円/人
建設業 技能実習終了後の外国人スタッフを無期雇用から正規雇用へ転換 30〜40万円/人
小売・スーパー レジスタッフ・品出しスタッフのパートを正社員化。人材定着で採用コスト削減 60〜80万円/人

申請前の準備チェックリスト(宮古島・石垣島版)

  • 雇用保険に加入している(労働局への届出が完了している)
  • 転換候補者が6ヶ月以上の有期雇用経験を持っている
  • 就業規則に「正社員転換規定」が明記されている
  • キャリアアップ管理者を選任している
  • キャリアアップ計画書を転換前日までに届出している
  • 転換後の賃金が転換前より3%以上高い水準に設定されている
  • 6ヶ月後の申請期限をカレンダーに登録している
  • 申請書・添付書類の保管場所を決めている

よくある質問

Q. 沖縄の申請窓口はどこですか?

沖縄労働局(那覇市)が管轄です。宮古島・石垣島在住の事業者も那覇の労働局への提出が基本となりますが、郵送・電子申請(e-Gov)でも対応可能です。宮古島公共職業安定所(ハローワーク宮古島)でも相談を受け付けています。

Q. 個人事業主でも申請できますか?

はい、雇用保険の適用事業主であれば個人事業主でも申請できます。ただし、専従者(事業主の家族で専ら事業に従事する者)は対象外です。

Q. 複数人を同時に転換した場合、まとめて申請できますか?

はい、同一の申請期間内に転換した複数人をまとめて申請できます。ただし、各人の転換日・6ヶ月経過日が異なる場合は申請タイミングが変わります。

Q. キャリアアップ助成金と他の助成金は併用できますか?

原則として、同一の取組・対象者への助成金の重複受給は認められません。ただし、異なる取組(例:正社員化コース+賞与制度導入コース)は条件が合えば併用できます。個別に労働局へ確認することをおすすめします。

Q. 2026年度から変わった点はありますか?

2点あります。①「キャリアアップ計画書」の手続きが事前認定不要の「届出のみ」に簡素化されました。②「社会保険適用時処遇改善コース」が廃止され、「短時間労働者 労働時間延長支援コース」に機能が引き継がれました。

まとめ

キャリアアップ助成金の正社員化コースは、宮古島・石垣島の事業者にとって人材定着と採用コスト削減を両立できる有効な制度です。

  • 有期雇用→正規転換で最大80万円(重点支援対象者)
  • 2026年度から計画書の手続きが届出のみに簡素化
  • 最重要ポイント:計画書届出→転換→6ヶ月→2ヶ月以内に申請の順序を守る
  • 失敗の多くは「順序ミス」と「申請期限超過」。事前のスケジュール管理が鍵

不明な点は沖縄労働局またはハローワーク宮古島・石垣島に早めに相談することをおすすめします。社会保険労務士(社労士)への相談も有効です。

公式情報:
厚生労働省 キャリアアップ助成金:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/part_haken/jigyounushi/career.html
申請様式ダウンロード(令和7年7月以降):https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000118801_00016.html

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