「特定技能・外国人材の受け入れ」の全体像は、宮古島・石垣島の特定技能採用ガイド(総合)で解説しています。
「特定技能外国人の給与はどう設定すればいい?」「住宅手当は必要?」—こうした疑問を持つ事業者の方は非常に多くいらっしゃいます。給与・待遇の設計を誤ると、在留資格の更新不許可・外国人の早期離職・行政指導の対象になるリスクがあります。宮古島・石垣島で特定技能外国人を採用・雇用する事業者に向けて、給与・待遇設計の7つのポイントを解説します。
特定技能の待遇設計をLINEで無料相談目次
- 1 ポイント①:最低賃金を必ず守る
- 2 ポイント②:日本人と同等以上の報酬を支払う
- 3 ポイント③:住居費の取り扱いを明確にする
- 4 ポイント④:残業代を正しく計算・支払う
- 5 ポイント⑤:賞与・昇給制度を設ける
- 6 ポイント⑥:社会保険・雇用保険に必ず加入する
- 7 ポイント⑦:給与明細を日本語+母国語で交付する
- 8 まとめ:適正な待遇設計が長期定着の基盤
- 9 特定技能外国人の給与設計 実践ガイド
- 10 特定技能外国人の処遇で注意すべき法的ポイント
- 11 非金銭的処遇で外国人スタッフの満足度を高める施策
- 12 まとめ:「公正な給与×島の魅力」がよい処遇パッケージ
- 13 給与・処遇設計で「島の価値」を数字に換算する方法
- 14 よくある質問
ポイント①:最低賃金を必ず守る
特定技能外国人にも日本の最低賃金法が適用されます。沖縄県の最低賃金は時給1,023円で、2026年12月2日から1,086円に上がります(沖縄労働局)。月給制の場合は時給換算した際に最低賃金を下回らないよう注意が必要です。
1,086円 × 160時間 = 173,760円(2026年12月2日以降)
これが月給の最低ライン。計算に含めないもの:通勤手当・精皆勤手当・家族手当、残業代、賞与など
ポイント②:日本人と同等以上の報酬を支払う
特定技能制度では「同等の業務に従事する日本人と同等以上の報酬」を支払うことが義務付けられています。これは採用時だけでなく、在留資格更新時にも審査されます。同じ仕事をしている日本人スタッフがいる場合、その給与水準と比較して説明できるようにしておきましょう。
ポイント③:住居費の取り扱いを明確にする
宮古島・石垣島は住まいが見つかりにくいため、受け入れる会社が住居を用意することが多いです。住居費を給与から控除する場合は、事前に書面(特定技能雇用契約書)で合意しておく必要があります。
【住居費控除のルール】
- 控除額は実費の範囲内(相場の家賃と乖離しないこと)
- 社宅の場合:水道光熱費の実費控除も可だが、上限がある
- 給与から差し引くには、労使協定(賃金控除の協定)と本人の同意が必要
- 書面による合意と給与明細への明記が必要
ポイント④:残業代を正しく計算・支払う
特定技能外国人にも労働基準法の残業代規定が適用されます。法定労働時間(週40時間・1日8時間)を超える場合は、割増賃金(時間外:1.25倍。月60時間を超える分は1.5倍、深夜:1.25倍、休日:1.35倍)の支払いが必要です。「外国人だから残業代なし」は明確な違法行為です。
労働基準監督署の調査が入った場合、未払い残業代があると是正勧告を受けます。これが入管の審査に影響し、更新が認められないおそれもあります。
ポイント⑤:賞与・昇給制度を設ける
特定技能外国人のモチベーション維持と長期定着のために、賞与・昇給制度を設けることをお勧めします。「頑張れば給与が上がる」という見通しがあると、長く働く励みになります。また、キャリアアップ助成金(賃金規定等改定コースなど)を使える場合もあります。
給与・待遇設計のご相談はこちら(無料)ポイント⑥:社会保険・雇用保険に必ず加入する
特定技能外国人(週30時間以上勤務)は社会保険(健康保険・厚生年金)および雇用保険への加入が義務付けられています。加入していない場合、在留資格の更新が認められない可能性があります。
| 保険種類 | 加入義務 | 本人負担目安 |
|---|---|---|
| 健康保険 | 週30時間以上勤務で必須 | 標準報酬月額の約5% |
| 厚生年金 | 同上 | 標準報酬月額の約9% |
| 雇用保険 | 週20時間以上・31日以上雇用見込みで必須 | 賃金の0.5%程度(年度で変わる) |
| 労働者災害補償保険 | 全労働者が対象 | 事業者負担のみ |
ポイント⑦:給与明細を日本語+母国語で交付する
外国人スタッフが給与明細の内容を正確に理解できるよう、日本語のほかに母国語(ベトナム語・インドネシア語・英語等)での説明書を添付することをお勧めします。「控除の内訳がわからない」「給与が少ない気がする」という誤解からのトラブルを防ぐことができます。
まとめ:適正な待遇設計が長期定着の基盤
特定技能外国人の給与・待遇設計は、法律を守ることはもちろん、「働いて良かった」と感じてもらえる水準を目指すことが長期定着につながります。最低賃金の遵守・均等待遇・社会保険加入・残業代の適正支払いは最低限の義務として、その上で昇給・賞与・住居支援などの魅力的な待遇設計を行うことが採用競争力の強化にもなります。
給与設計・待遇面での具体的なご相談は、LINEからお気軽にどうぞ。
特定技能の給与・待遇設計を相談する(無料)特定技能外国人の給与設計 実践ガイド
給与の水準の決め方
給与は「同じ仕事をする日本人と同等以上」が条件です。まず自社の同じ仕事の日本人の給与を基準にし、地域の相場はハローワークの求人賃金や、沖縄県・宮古島・石垣島の賃金データ(宮古島・石垣島の賃金データ)で確かめましょう。
昇給設計:スキルアップと連動させる
特定技能外国人の昇給は「年齢・勤続年数」だけでなく「習得したスキル・資格・日本語能力」と連動させると、本人のモチベーションと事業者の人材育成投資が一致します。例えば「JLPT N3取得で月1万円昇給」「2級技能士取得で月1.5万円昇給」などの明確なルールを雇用契約書・就業規則に記載しておくことで、外国人スタッフが自発的にスキルアップを目指します。
特定技能外国人の処遇で注意すべき法的ポイント
同等報酬要件の確認方法
「同等業務に従事する日本人と同等以上の報酬」という要件を満たしているかを確認するには、①同じポジションの日本人スタッフの給与と比較する、②同業他社の求人票掲載給与と比較する、③ハローワークの賃金情報(職種別・地域別)と比較するという3つの方法が有効です。比較資料を書面で保管しておくことが、入管の審査でも重要です。
宿舎費・食費の控除ルール
社宅・寮を提供している場合、給与から宿舎費・光熱費を控除することは可能ですが、控除額には上限があります。宿舎費は「実費の範囲内」かつ「労働者の同意が必要」です。食費の天引きも同様です。「名目上の給与は高いが控除が多くて手取りが少ない」という設計は、実質的な同等報酬要件違反になる可能性があるため注意が必要です。
特定技能の給与・待遇設計をLINEで相談
LINEで無料相談する非金銭的処遇で外国人スタッフの満足度を高める施策
給与だけが処遇ではありません。外国人スタッフの定着には「非金銭的処遇」も非常に重要です。以下の施策は低コストでできます。
- 母国語での感謝カード・誕生日カード:「ありがとう」を母国語で書いた一言が、信頼関係を深める
- 母国の祝日に休暇を取りやすくする配慮:ラマダン明け・旧正月・独立記念日など、本人にとって大切な日を把握して配慮する
- 日本語能力試験合格を社内で称える:合格証を職場に掲示し、全社員で拍手する文化が外国人スタッフの誇りにつながる
- キャリアアップ面談(年2回)の実施:「あなたの将来をこの会社で一緒に作りたい」というメッセージが定着の決め手になる
まとめ:「公正な給与×島の魅力」がよい処遇パッケージ
宮古島・石垣島の事業者が外国人スタッフに提供できる最大の価値は「公正な給与」と「島という生活環境」の組み合わせです。東京や大阪と同じ給与水準でなくても、「エメラルドグリーンの海の近くで働ける」「人間関係が温かい」という島の魅力は、給与の差を補う価値になりえます。この「島の価値」を給与設計と組み合わせて、外国人スタッフに伝えることが宮古島・石垣島の採用力の源泉です。給与・賞与・処遇設計の実践記事もあわせてご覧ください。LINEから無料相談できます。
特定技能の給与・待遇設計をLINEで相談
LINEで無料相談する給与・処遇設計で「島の価値」を数字に換算する方法
宮古島・石垣島で働くことの「島の価値」は、給与の額だけでは伝わりません。給与の額面が都市部より低くても、会社が住まいを用意するなどして家賃や通勤の負担を軽くできれば、手元に残るお金の差は小さくなります。住まいの支援を含めて「手元に残るお金の目安」を求人票・採用面接で示すと、候補者の「給与が低い」という懸念に答えられます。給与水準だけで採用を諦めている事業者は、この視点から改めて求人PRを設計してみてください。
よくある質問
Q. 特定技能外国人に最低限支払わなければならない給与はいくらですか?
日本人と同等以上の給与支払いが法律で義務付けられています。宮古島・石垣島の場合、沖縄県の最低賃金(時給1,023円。2026年12月2日から1,086円)を下回ることはできません。同じ業務を行う日本人と同額以上の給与設定が必要で、「外国人だから安くていい」は許可されません。
Q. 特定技能外国人へのボーナス・昇給はどうすればいいですか?
義務ではありませんが、同等業務の日本人スタッフにボーナスを支給している場合は特定技能外国人にも支給する必要があります。昇給も日本人と同じ基準で行うことが「同等待遇」の原則です。ボーナス・昇給制度の整備は定着にもつながります。
Q. 特定技能外国人の給与から天引きできるものとできないものを教えてください。
天引きできるのは①社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険)②源泉所得税・住民税③社宅家賃(労使協定と本人の同意があり、金額が合理的な場合)などです。一方、登録支援機関への委託費など「支援にかかる費用」を本人に負担させることはできません。送り出し機関などに本人が保証金を払わされていないかも確認が必要です。
Q. 賞与は日本人と同じように支払う必要がありますか?
法律上、賞与の支払い義務はありませんが、「日本人スタッフには賞与を払い、同じ仕事をしている特定技能外国人には払わない」という扱いは差別的であり、同等報酬要件の観点から問題になります。日本人スタッフと同様に賞与制度を適用するか、または「外国人スタッフには賞与なしだが月給を高く設定する」という設計にするのが適切です。
Q. 母国への送金は手伝う必要がありますか?
法律上の義務はありませんが、支援計画の一環として「送金に関する情報提供(銀行口座開設のサポート、送金方法の説明)」を行うことが推奨されています。外国人スタッフが自力で銀行口座を開設・送金できるよう最初にサポートすることで、その後は本人が自立して対応できます。国際送金に対応している金融機関や送金サービスの情報を伝えておくと安心です。
特定技能外国人の給与・待遇設計についてご相談は、LINEから無料で受け付けています。


